本書は紳士カバンの専門店や百貨店、GMSなど大型店の紳士カバンのMDを組み立てるときに作成するプランの例を解説しています。ターゲットのお客様が欲しい品揃えを実現するために、どのような商品分類が良いのか、どのようなプランを作成したら良いのか、どのようなデータを収集するべきなのか、そして仕入れる型数をどのように算出するかについて学べます。百貨店のカバン売場はブランド別分類が多いですが、例え展開はブランド別でもMDは単品レベルまで押さえる必要があります。単品で押さえなければ切り口によっては欠落している部分があるかも知れないからです。品揃え上の欠落部分を少なくしようと考えるなら、オケージョンで分類したビジネス・カジュアルのバランス、ビジネスカバンをアイテムで分けたブリーフケース・ショルダー・セカンド・キャリーバッグのバランス、カジュアルバッグをアイテムで分類したボストン・ショルダー・リュック・キャリーバッグのバランス、それらを素材で分けた革・雑材のバランスなどを決める必要があります。MDプランで活用する商品分類は、素材を重視したA案とオケージョンを重視したB案の2つを紹介します。実践MDシリーズNo.26 【紳士カバンのマーチャンダイジング】 目次CHAPTER1 紳士カバンのMD1.ターゲットの設定2.商品構成とプライスゾーン 1)ブランドの位置付けを決める 2)プライスゾーンと中心価格を決める 3)グレード別プライスゾーンを決める3.商品分類と売上予算の決定 1)大・中・小分類を決める 2)大分類、中分類の売上予算の決定 3)アイテム別売上予算の決定4.アイテム別型数5.関心度別型数 1)ブランド別型数 2)素材別グレード別エイジ別型数 3)持ち手別型数 4)宿泊日数別型数6.プライス別型数 1)グレード別プライスゾーンとシェア 2)プライス別オケージョン別アイテム別型数7.ターゲットとの整合性 1)グレードの整合性 2)エイジの整合性 3)テイストの整合性8.キャラクター性と売場作りの整合性CHAPTER2 収集データ実例1.売上データ収集の実例 1)ワイシャツの素材別ブランド別売上データ 2)ビジネスシューズのデザイン別ブランド別売上データ 3)カバンのオケージョン別アイテム別ブランド別売上データ 4)ネクタイの大分類別ブランド別柄別売上データ 5)紳士マフラーの素材別柄別売上データ 6)紳士肌着のスタイル別ブランド別売上データ2.気温と天気で売上を予想する3.仮説と検証の繰り返しが業績を向上させる4.お客様要望カード 1)ウォントスリップ 2)ウォントスリップ+週間ベストセラー 3)品切れ伝票CHAPTER3 型数算出のイロハ1.売上予算から算出 1)取引条件を考慮しない例 2)委託条件で消化率を考慮した3つの例 3)買取条件でイニシャルオーダーを抑えた例2.什器台数から算出 1)パンスト売場の例 2)和食器売場の例CHAPTER4 バイヤーに不可欠な豊かな感性と科学的な思考とは1.バイヤーには豊かな感性が必要2.バイヤーには科学的な思考も不可欠 1)商品分類の決定は「科学」 2)データに基づいた需要の予測